科学者と武器。

実家に来てからBSが見られてい嬉しいのだが。
ナビゲーターの吉川晃司がかっこよかったのでつい長居した感じ(笑)。
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↑画像はネット上からお借りしました↑

その日の放送は『愛と憎しみの錬金術 毒ガス』というタイトルで、フリッツ・ハーバーという科学者に焦点を当てた企画。
アンモニアの生成法を編み出してして化学肥料を作り、多くの人々を飢餓から救ったノーベル賞受賞科学者が、ナチスに協力して毒ガス開発に携わった、という逸話だった。
同じく科学者だった愛する妻は科学兵器開発に反対して自殺したとか、愛国心から開発した毒ガスが後に彼の出自でもあるユダヤ人虐殺に使われる皮肉とか、自身は改宗していたにも関わらず仲間のユダヤ人を見捨てられず地位を奪われるとか、なかなかヘビーな内容であった。

コメンテーターが二人、多分両方科学者の立場で出演していたと思うんだが。
若い方のメガネ君は、できる研究があればするのが科学者で、結果それが虐殺に使用されたとしても、その責めを負うものではない、という意見。
年かさの山羊っぽい方はそれに対し、政府に反抗しても兵器開発を拒んだ学者もいたと具体例を挙げて反論していた。
まあ、いっぱい人を殺せると分かっていたらやりたくないのも分かるし、政府の依頼に逆らっても人道的立場を貫く学者はカッコいいわな。
司会の女性も完全に山羊さんに肩入れしていた。
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↑画像はネット上からお借りしました↑
でもひねくれ者の私は、思ってしまうのよ。
彼が開発に協力しなければ、その化学兵器は永遠に完成しないのか?
いずれは誰かが作る、いや見付けてしまう、と思うのよ。
ドイツは結果的に戦争に負けたけど、結局先に使っただけで敵方も毒ガスを実用化した。
確かにその記録の描写は本当に痛ましく恐ろしいものではあるけれど。
もしもドイツが毒ガスの開発に遅れて、結果負けていたら?
または開発実用化した後、もしも万が一、勝ってしまっていたら?
歴史にifは無いけれど。

もっと具体的に言えば、もし彼が開発を拒んでいたとして、彼の愛する同胞やらが先に開発した敵方の毒ガスで殺されても、「俺作れたのにー」とか思わないのだろうか。
開発を拒んだおかげで自殺しなくて済んだ愛妻が、犠牲になったりしたとしても。

ハーバー氏は愛国心に燃えて、祖国ドイツのためにと研究に勤しんだ。
強力な兵器を使えれば、それだけ早く戦争を終わらせられる。その分同胞を死なせずに済む。
と、いう理論で。
どっかで聞いたと思ったらアメリカが原爆落とした言い訳だわ。
それを聞いた時はハラワタ煮えくり返ったけど、そして原爆投下当時はもう、そういう戦況では無かったのは明らかなので、本当にタダの言い訳なんだけど。

うんまあ、何がどう転んでも、戦争は嫌だねぇ。


この番組、月一で放映(毎月最終木曜夜9時〜)されるらしい。
忘れなかったらまた見てみよう。

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